スリランカ人女性の死亡事件に関する申し入れ(3/11)

昨日(3/11)、名古屋入管でスリランカ人女性が死亡した事件について、1週間以内に今回の事件の真相を公表すること、そのために局長を含め各部門の責任者も参加した話し合いの場を設けて説明をすることを要求しました。

今回死亡した女性は、今年1月ごろから体調が急変し、嘔吐を繰り返していました。女性本人も外部の病院で点滴を打つことを要求し、STARTからも点滴をうつこと、できれば入院させること、入管でそれができないのであれば即刻仮放免許可をだすことを強く訴えてきました。しかし、入管はこれらの要求を拒否しました。
一度外部の病院に行った時には、医師の方から点滴を打つ話があったにも関わらず点滴を打たずにそのまま帰ったことがありました。
(詳しい経緯については申し入れ書に記載があります)

入管側は今回の事件に関する報道の中で、「医師の指示に基づき適切な処置をしていた。」と説明していますが、嘔吐を繰り返し歩行困難になっている被収容者を点滴もさせずに収容し続け、24時間監視体制の1人部屋に移した挙句、声をかけたら反応がなく脈拍がなかった、気がついたら死んでいたというような状況です。入管は全く適切な処置をしていません。

今回の事件の根本には、オーバーステイ等入管法に違反した外国人は国から出ていけという、当事者の事情を全く考えない入管の送還一本やりの方針があります。今回死亡した女性に対しても、重篤状態にあるにも関わらず「帰れ」と言っていました。

名古屋入管には今も被収容者がいます。中には体調不良の方もいます。彼らは、次は自分が死んでしまうのではないかと恐怖のなか収容に耐え続けています。今の入管の送還一本やりの考え方、やり方ではまた死亡者を出しかねません。私たちは入管が二度と今回の事件のようなことを繰り返さないよう、医療対応の改善を入管に強く要求していきます。