6月17日 入管庁からのヒアリングについて

 6月17日(木)、STARTは出入国在留管理庁からスリランカ女性死亡事件に関するヒアリングを受けました。入管庁からは職員3名、STARTからは支援者2名が出席しました。


 ヒアリングでは、①5月20日付でSTARTから入管庁へ提出している面会記録の事実確認、②3月4日付「診療情報提供書」に記載されている「支援者から『病気になれば、仮釈放してもらえる』と言われた」という表現について、の2点が主な内容として扱われましたが、終始、「支援者が亡くなった女性に対して詐病をそそのかした」という、入管にとって都合の良いシナリオを裏付ける発言を、STARTから引き出すことを意図していると感じる内容でした。

 とりわけ②について、入管庁の職員から「(女性の体調が悪化する以前に申請した、一回目の仮放免許可申請について)DV被害(によって帰国できないこと)を理由にして仮放免申請しているが、それは仮放免の理由として通るかどうか分からないという認識だったのではないか?」「女性が体調不良になることで、仮放免許可申請が通りやすくなるという認識はあったか?」「どんな表現で女性に伝えたのか?診療情報提供書に書かれた表現とどう違うのか?」など、診療情報に記載された発言を誘導するかのような質問が繰り返されました。STARTからは「病気になれば仮釈放(仮放免)してもらえる」という趣旨の発言は一切していないことをはっきりと伝えたにも関わらず、上記のような質問が何度も繰り返されるような状況が変わらなかったため、入管庁側がSTARTの回答を聞き入れる姿勢が全く無い中でこれ以上のヒアリングに応じることはできない旨を伝え、途中退席しました。

 

 以上のような状況から、今回のヒアリングは、入管の意図する発言をSTARTから引き出すことを目的として行われたと考えざるをえません。法務省・入管として、一刻も早く、スリランカ人女性の死亡事件の真相を解明し、収容場の処遇改善をはじめとした再発防止を徹底化することが求められている状況にあって、今回のようなヒアリングが行われたことに強い憤りを覚えます。事実を捻じ曲げ、収容主体である入管の管理責任を、亡くなった女性や支援者に転嫁するような結論を出すための調査に協力することは断じてできません。


 STARTからは、ヒアリングの翌日6月18日(金)に、入管庁に対して「6月17日のヒアリングは誘導尋問のような質問が繰り返され、答えた内容が素直に受け止められないと感じた。そのため、今後(入管庁の調査に対して)一切の協力はしない。このままでは最終報告も中間報告の焼き直しになる可能性が高い。」という趣旨の見解を、名古屋入管を介して伝えました。今後も現場での活動を通じて、入管自身による調査に期待するのではなく、収容場の実態を社会に知らせ、入管に対し死亡した女性の居室のビデオ開示等、真相解明、再発防止を強く迫る、広範な世論をつくる活動を継続していきます。