1月27日 仮放免厳格化指示等に対する抗議申し入れ

1月27日、名古屋入管に対し申入れを行いました。
以下、申入書に記載した3点の申入れ内容です。
 
➀1月26日に、名古屋入管の収容場に勤務する処遇部門の職員1名が、新型コロナウイルスに感染したという発表がありました。この件について、名古屋入管の判断と対応について説明を求めました。
 
②私たちは、昨年12月22日にも申入れを行いました。(「12月22日 名古屋入管への申入れ」参照。)その際、被収容者4名の個別事案を挙げ、名古屋入管の体調不良者に対する医療対応について抗議すると共に、体調不良者、長期収容者を即刻仮放免するよう申し入れました。しかし、1ヶ月が経っても入管側の医療対応に変化はなく、個別事案として挙げた4名についても、仮放免許可が下りていません。
 
Aさんの事例(申入書記載)
Aさんは昨年5月に収容され、収容当初から腰から足にかけての痛みを訴えていました。外部病院での診察で、ヘルニアの可能性があると診断されたにも関わらず、入管はAさんを何度も精神科に連れて行き、足の痛みは「精神的な問題」であるとして、精神安定剤が処方されていました。しかし、処方された薬を飲んでも症状は悪化し、Aさんは足の痛みの原因は精神ではないと感じ、昨年から神経科や整形外科で受診を希望していました。私たちSTARTも外部の医師にAさんに面会、問診してもらい、ヘルニアの可能性が高いため整形外科に連れていくべきだと、その医師から入管に意見書を出していただきました。しかし、入管は未だに本人の希望に応えず、なぜAさんが希望する診療科の受診を認めないのか、その理由についても全く説明がありません。
 
名古屋入管のAさんへの対応は、ウィシュマさんの体調不良や点滴の訴えを「詐病」と決めつけ、まともな治療を受けさせなかった対応と全く同じです。現在、Aさんは、食事も固形物が食べられず、食べても吐いてしまい、飲み物でしのいでいる状態です。このままでは最悪の状態を招きかねません。
12月22日にも上記のAさんの事案について申し入れをしていますが、名古屋入管の回答は、「医者の判断にしたがい適切な対応をしている」の一点張りです。
 
③昨年11月に、入管庁は仮放免の運用を厳格化するという指示を入管局に出していたことが報道により明らかになりました。
その指示の中には「収容に耐えがたい傷病者でない限り、原則、送還が可能となるまで収容を継続し送還に努める」とあります。
ウィシュマさんは、入管に対して「帰国できない、帰らない」と言った途端、「帰れ帰れ」と帰国圧力をかけられ、DV被害者であることについてまともに扱われず、仮放免許可申請を不許可にされ、厄介者、嘘つき、詐病扱いを受け、結果、亡くなってしまいました。ウィシュマさんは、入管の、帰らない外国人は収容し、帰国するまで収容を続けるという、送還一本やりの「収容-送還方針」によって見殺しにされました。今回の指示は、その「収容-送還方針」を強化するものとしてあり、表面的には、死亡事件の再発防止に向け改善に取り組んでいるとアピールしていながら、実質的には再発防止に逆行し、被収容者の生命や健康を軽視し、心身ともに追い込むことで送還させようとしています。
 
名古屋入管では仮放免許可申請が不許可になったショックから、食事がとれなくなった人や、名古屋入管の対応への抗議として給食を拒否している人が増えています。被収容者は、いつ出られるか分からない無期限収容の状況下で、収容場を担当する職員が新型コロナウイルスに感染するという最悪の事態の中で、狭い空間に閉じ込められています。
 
今回の申入れでは、①、②の内容も合わせて、仮放免厳格化に断固抗議し、名古屋入管の被収容者全員を即刻仮放免するよう強く要求しました。